KAG が栞を管理する方法には2つあります。
- あらかじめ用意された栞の場所にのみ保存できるモード
- 自由な場所に栞を保存できるモード(フリーセーブモード)
これらは Config.tjs の
freeSaveDataMode
で設定します。
「あらかじめ用意された栞の場所にのみ保存できるモード」では、メニューバーの「栞をたどる」「栞をはさむ」の下に、栞を保存可能な各場所を表すサブメニュー項目ができ、ユーザはそれらを選択することで栞を保存したり読み込んだりすることができます。
これに対して「フリーセーブモード」は KAG3 3.09 beta 5 から使用可能になったモードで、「栞をたどる」や「栞をはさむ」を選択すると、ファイル選択のダイアログボックスが開き、自由に栞ファイルを選んだり、自由な名前や自由な場所に栞ファイルを保存することができます。
「あらかじめ用意された栞の場所にのみ保存できるモード」では栞の最大数を作品を作る側で制限することができます。
「フリーセーブモード」では栞の最大数の制限はありません。各栞を単一のファイルとして管理できるため、フォルダごとに分類して保存したり、ファイル名としてコメントを記入したりする事ができます。エクスプローラでフォルダ間を移動させたりできますし、ファイルに「読みとり専用属性」をつければ、大切なデータに上書きすることも回避できます。
「フリーセーブモード」でのデフォルトのファイル名となるのは、セーブ可能なラベルの「見出し」です。
「フリーセーブモード」で注意しなければならないのは、特にシステム変数と通常の変数の関係が密接な作品の場合に、たとえば、作品を再インストールしてシステム変数がクリアされている状態で、古い栞のデータを読み込もうとするとデータに矛盾が生じるかもしれないということです ( 作品の作り方によります )。
フリーセーブモードであっても、システム変数やシステムの状態を保存するファイルは、上記「栞の保存場所」で説明した場所に保存されます。
また、他の吉里吉里/KAGの作品のデータを間違って読み込んでしまわないように、Config.tjs の saveDataID を設定しておくことをおすすめします ( デフォルトのままでも動作はしますがおすすめできません )。
saveDataID は、栞データに埋め込まれる ID を指定するもので、他の吉里吉里/KAGの作品と(たとえ他の方などの作品であっても)重ならないように、作品ごとに異なっている必要があります。ここで指定する ID は栞データに埋め込まれ、他の栞データと区別されるためだけに使用されるので、説明的である必要はありません。キーボードを適当に叩いた文字30文字などでも良いのですが、ここの ID を思いつくのが面倒な方は
http://kikyou.info/uuidgen/uuidgen.php でも ID を取得することができます ( ここで取得できる ID は、絶対に他の ID と重ならないと見なすことができます )。